エトネの工房は、アンダルシアの山間にある、小さな村にあります。
人口1万6千人の村では驚くことに、その9割以上が革関連の仕事に携わっています。
そう、そこは「そこで作られただけで価値がある」と言われる、レザー工房と、選りすぐりの革職人が集まる、知る人ぞ知るレザービレッジなのです。
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レザー工房がある村って、大きな工場がある村??
村の9割異常がレザーにかかわっているとなれば、大きな工場が村にそびえたっているイメージをするかもしれません。いえいえ、違います。初めて来た人は驚くかもしれませんが、正直この村のどこにレザー工房があるのか全く分かりません。
確かに近年はシャネルが大きな工場を建てましたが、その他はレザーを扱うショップ以外はほとんど民家しか見当たらない、ごく一般的なアンダルシアの村です。それもそのはず、レザー工房は民家の中にひっそりとあるのです。
知り合いなしではたどり着けない、レザー工房の入り口
もともとアンダルシアの民家は、真夏の暑い気候から室内の温度を低く保つために、壁を厚くし、窓を小さくして太陽光を遮蔽するように作られてきました。
この作りがレザー工房にぴったりだったのですね。民家はそのまま工房として使用されています。外からは小さな窓が数個あるだけなので全く中が想像つきません。入り口は民家の玄関そのままです。住所通りに訪ねてきても、ほぼ確実に工房を見つけることができないでしょう。
扉を開けたらそこは工房。レザーの香り漂い、トンカン革を打つリズムが響き渡る
どうみてもここは民家の入り口。おそるおそる入ってみると、いきなり中は壁がない広い空間になっていて、レザー関連の古き良き道具や機械がずらっと並び、職人がせわしなく動いています。すごく広いわけではないのですが、入り口からは想像ができない空間が中に広がっています。これもアンダルシアの民家の作りの特徴です。入り口は狭く、中が広いのです。
レザー工房の質は残念ながらピンキリ
村の名前だけでも付加価値が付いてしまうほど、その技術が知れ渡っている村ですが、残念ながら最近では多くの工房が間違った選択をしていることも事実です。
ロエベ、イブサンローラン、グッチ、ルイビトン。世界の名だたるトップブランドは数十年前に一度大きな間違いを犯し、人件費が安い国へ生産を移行しました。結果は勿論惨敗。職人の腕は一朝一夕にしてならず、です。品質が極端に下がり、慌ててスペインのこの村へ戻ってきました。
ただ、その時に賃金の安い外国と関わりを持ったいくつかの工房が、自分の工房での生産を少なくし、海外からの一部輸入を行い少し手を加えた後Made in Spainとして売り出す工房が出てきました。
それらの品質は比べるのも値しないぐらいひどいものです。そのような少しグレーな部分は少なくないようです。とても残念なことです。
エトネのレザー工房は一つ一つ熟練職人が手作り
エトネは、生粋の村生まれ、村育ちで古くからある村の技術を習得した職人たちとのパートナーシップを組んでいます。スペインのレザークラフトのすばらしさを全世界に知っていただきたい、そう強く思っているので、品質・技術では絶対譲れません。
やりすぎではないか…と思うほどの丁寧さ。一つ一つ時間と手間をかけて作り上げる工程は感動を覚えます。それは代々伝わる、アンダルシアの村が守ってきた伝統であり、誇りだからです。
エトネはそんな熱い職人たちの手で作られています。
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